ドイツのことわざに次のようなものがあります。 “1日3食のうち、2食は自分のため、1食は医者のため” “朝食は皇帝のように、昼食は王様のように、夕食は乞食のように”
1.基本的に質素な食生活である
ドイツ人は、朝食と昼食はしっかりと食べるようですが、夕食はコールドミールといって、火を使わずに、パンにチーズやハムをのせて簡単に済ませることが多いです。夏などは、公園で夕方遅くまで、お母さんも子供と一緒に遊んでいたりする光景がよく見られます。家に帰っても、料理をしなくていいのですから、日本人のお母さんたちは、なんと羨ましい!と思われた方も多いのではと思います。
また、ドイツでは、平日の忙しい日々では、料理などはあまりせずに、簡単に食事を済ませることが多いです。週末の時間があるときに、料理らしい、ごちそうを食べるようです。日ごろは、簡素な食事が一般的です。 ドイツ人は、BIO(オーガニック)に関心のある人も多く、多くのBIOショップ(オーガニックショップ)があり、普通のものより、少し高めになりますが、買う人が多いです。
意識の高い人は、小麦などがリーキーガットの原因になると知っていて、スペルト小麦を使用したパンやグルテンフリーの商品を選択する人も増えています。 これは、グルテンフリー食と呼ばれ、世界中でパレオダイエット(原始食)として知られています。 アメリカでもオーストラリアでも、日本でも一部の食に関心のある方はとても興味があるかと思います。
2.ビーガン(菜食主義)が増えている
ドイツといえば、ソーセージにビールということで、肉を食べている人が多いと思われがちですが、意外や意外、ドイツ人のほとんどが、ベジタリアンを希望して、実際にベジタリアンを実行している人も多く、増えつつあります。
実際に、スーパーの精肉コーナーはほとんど買う人がいないのです。我が家も、最初のころは、日本人としての習慣を引きずり、豚肉や牛肉のミンチを買っていたのですが、スーパーに2パックか3パックしか置いていないのです。 統計的に、2~3パックしか、1日では売れないことを表しています。レジで並んでいても、肉を購入している人をほとんど見たことがなく、ハムなどを少し買っているだけです。 現在、住んでいるベルリンは、東側の影響もあり、また、ロシア人やポーランドの移民をはじめ、トルコ、イスラム系の移民も多いので、食に関しても質素な雰囲気があります。
日本のように、若い女性が、スイーツを好んでケーキ屋さんで食べたりする光景もあまり見られません。こちらのコンデトライ(ケーキ屋さん)では、年金生活をしているおじいさんとおばあさんの憩いの場所になっています。
3.基本的に1日3食は食べない
若い人たちは、リンゴやパンなどを歩き食べしている光景がよく見られます。 電車の中、駅のホームでバナナやリンゴを食べ、パンを食べているのです。それも、歩きながらです。日本人にとっては、なんとお行儀が悪いのでしょうということになります。
以上のように、ドイツ人の食生活から、学べること、考えさせられることは、食生活は、簡素、質素でよいということと、1日3食食べるのは、多すぎるという点です。 食事をすることは、楽しみの1つなのですが、食事のための準備に毎日、時間を取られて、忙しい生活になってしまうのも、もったいないことです。 毎日の生活をゆとりあるものにするためにも、食事の用意に時間をかけない、3食は必要ないのだからということを、日本の方にもぜひ、ドイツ人の質素な食事から、学んでもいいのではないかと思っています。 身体のために、栄養を取り入れるのではなく、消化のことを考えれば、消化器官を休ませてあげることも重要なポイントだと感じます。 日本でも、意識の高い方たちが、ファスティング(断食や半断食)なども取り入れ、また、芸能人たちが、1日1食などを始めているのも、よい傾向かもしれません。
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