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親子留学

親子留学におけるベルリンのギムナジウム併設や小学校のウェルカムクラスの実情

 

ベルリンのウェルカムクラスの実情

 

ウェルカムクラスとは?

 

ドイツ親子留学では、子供さんがインターナショナルスクールご希望の方は、そのままインターに入学していますが、現地校をご希望の方は、ドイツ語ができない場合は、最初はウェルカムクラスに入ります。ドイツ語ができる方は、低学年などは、すぐに通常クラスに入学する場合もあるようです。

ベルリンにおけるウェルカムクラスというのは、すべての学校に設置しているわけではなくて、地区の学校の中で、いくつかに設置されていて、12歳以上のウェルカムクラスでは、3年おきくらいに、ウェルカムクラスが移動しているようです。

ウェルカムクラスは、12歳以上のウェルカムクラス(ギムナジウムに併設)と、11歳以下(小学校)のウェルカムクラスがあります。

ウェルカムクラスは、難民のためのクラスと書かれている方もいらっしゃいますが、実際には、移民、外国人すべて、ドイツ語が初心者のためのクラスというのが正式なようです。

ウェルカムクラスを経て、ギムナジウムに入学して、その後、大学へのコースを進まれている方もたくさんいらっしゃいます。

難民の方たちも同じようにこのコースで進みますが、頑張っている生徒も多く、また、反対にドイツ語になかなか慣れない生徒も多いのです。

家などで母国語の環境が強い場合は、外国語を習得することは大変ですね!

日本人も、家族、お母さんが日本語を話す中で、子供が英語、ドイツ語と習得していくのは大変ですし、国際結婚をしている方も、子供がドイツの学校に通学しながら、日本語を習得していくのは大変であるのと同じことです。

(オーストラリアの日本語補習校の実情を聞いたところでは、オーストラリアのお父さん、日本のお母さんの間の子供さんなどは、10歳くらいになると、日本語に限界がくると聞きました・・日本語を習得することは大変であることがわかります。)

このように考えると、日本で育つと、10歳までに日本語が自然にしっかりと身につきますので良いことです。

実は、脳全体の機能をよくするためにも、日本語が大事であるとも言えるのです。我が家では、脳のシナプスを多くするためにも、赤ちゃんのころから漢字で遊んでいたりもしていました。『薔薇』という漢字などは、赤ちゃんは大好きだそうです。

我が家の経験では、最初に日本で10歳まで日本語の基礎を固めてから、オーストラリア親子留学を3年していて、英語を習得して、その後ドイツ語に移行していますが、ドイツ語をはじめた頃は、もうすべてを理解できる年齢でしたので、このコースは良いのかな・・と思っています。

子供の理解度、語学の習得適齢期をよく見ながら、進むコースを決めていくことが大事なことがわかります。

 

ウェルカムクラスの生徒の出身地は?

 

ウェルカムクラスには、難民だけでなく、イタリア、スペイン、ギリシャ、ブルガリア、ルーマニア、セルビア、トルコ、ロシア、ウクライナ、キューバ、赤道ギニア、シエラレオネ、中国、韓国、タイ、日本など・・多くの国の生徒がいるようです。

難民としては、シリア、イラク、アルメニア、アフガニスタン、ソマリア、チェチェン、コソボなど・・の生徒がいました。

(ちなみに・・・インターナショナルスクールの生徒の出身地は、聞いたところによると、イギリス、ドイツ、欧米をはじめとして、エストニアからも多く、ロシア、ウクライナ、サウジアラビアを中心としてその他中東系、インド、スリランカ、アジア系などのようです。)

シリア、アフガニスタンを中心とした難民の方も、その子供も家庭によりピンキリであり、医者など優秀な親御さんは、2年以内にドイツ語C1レベルを終了して、ベルリンのシャリテ医学部勤務を経て、病院に勤務されています。

 

さあ、ここで、小学生、中学生・・、お母さんたちにも質問です!

シリア、アフガニスタン、ソマリア・・などでの難民の方たちがいらっしゃいますが、なぜ、この方たちは、難民になってしまったのでしょうか? ぜひ、子供さんと話し合ってほしい内容ですね。

また、少し前には、パレスチナ難民、旧ユーゴスラビアからの難民の方もいらっしゃいますが、こちらの国も、なぜ、難民になってしまったのでしょうか?

元々の原因はなんでしょうか? 私たち日本人は関係がありますでしょうか・・ないでしょうか?

このあたりを考えることが非常に大事になります。

このあたりをしっかり理解できると、簡単に、難民が・・・と言えなくなります。

21世紀は難民の時代とも言われています。このようなことを考えるためにも、ドイツのベルリンなどで親子で過ごすことは非常に大事なことなのです。

 

ウェルカムクラスからどのようにギムナジウム、ゼクンダールシューレに入学するのか?

 

12歳以上のギムナジウムに併設のウェルカムクラスで1年間、遅い方はもしくは2年間、ドイツ語を習得して、B1レベルに合格をすると、ギムナジウムに入学、B1に達していない場合は、ゼクンダールシューレに入学しているようです。

英語や数学などができていると望ましいです。ギムナジウムに行きたいという意欲が尊重されますが、実際に入学をして、厳しい場合もあります。

基本的にムスリム(イスラム系の方)、南米中米系、アフリカ系は、のんびりしていますので、ドイツ語の習得もゆっくりと進めているように思われます。

しかし、ロシア系、アジア系、英語ができるやる気のある生徒は、優秀な方が多く、わりと進度も早めに進んでいます。

我が家は、オーストラリア親子留学を経てからベルリンに来ましたので、14歳にウェルカムクラスに入学しましたが、英語もできていましたので、早めにドイツ語を習得することができました。そして、1年後には、ギムナジウムに入学しました。

ウェルカムクラスは、先生は良い先生でしたが、クラスの方たちは難民の方やのんびりした方が多いので、息子はかったるい、遅い・・と言っておりました。

多くの難民や移民の方は、ギムナジウムではなく、ゼクンダールシューレに入学しました。しかし、この方たちの中にもその後、大学まで進む方もいますし、アウスビルディングに進む生徒もいるようです。

 

ウェルカムクラスもこの5年で変化している・・

 

小学校のウェルカムクラスも地区によってそれぞれになります。ベルリンの東方面の小学校、西方面の小学校でもかなり雰囲気が違うようです。

ベルリンの学校のシステムも、この5−10年の間にいろいろと変化してきていますので、以前に学校の先生であった方が今現在のことを知らないこともあるようなのです。

我が家もウェルカムクラスは5年前になりますので、実際の様子は変わって来ていると思います。2015年はまだ、ウェルカムクラスの制度もそんなに整備されていませんでしたが、その後、難民も多くなり、少し整って来たような気もしています。

12歳以上のウェルカムクラスの先生は、ギムナジウムのドイツ語の先生が担当している場合が多いです。こちらの先生の手腕にもよりけり・・ということもあります。

 

学校は外国人率(移民背景あり)によって雰囲気が違う

 

ベルリンのギムナジウムもゼクンダールシューレも、外国人率(移民背景あり)が表示されていますので、外国人率が低いところだと、外国人に厳しい評価をするところもあります。

実際にベルリンのギムナジウムでは、外国人率(移民背景あり)が3%から90%くらいまでの範囲があります。90%以上の外国人率のギムナジウムは、トルコ系が多いところになります。

実際に、息子は、外国人率が一番低いギムナジウムでしたので、大変だったようですが、それなりにドイツ語が鍛えられますし、ドイツ人の友達が増えますので、最初の試練としては良かったようです。ポイントとしては、正しいドイツ語をいかに毎日頭に叩き込むか・・と言っておりました。

ベルリンのウェルカムクラスは、地区によってそれぞれであり、内容や雰囲気もバラバラであると見ています。統一されていませんので、その点を日本人としてどう考えていくか・・が大切です。

この統一されていないゆるい感じの中で、それは、日本のような強制された雰囲気とは違いますので、自分でしっかりとやっていく、言われなくても自分で勉強できることなどが大切です。

息子は、ウェルカムクラス時代には時間がありましたので、アメリカのオンラインハイスクールの勉強をしたり、映画を毎日鑑て、英語を継続して鍛えていました。映画も500本以上も観ていたんですよ・・

 

日本人としてどのようにすればよいのか?

 

日本人として、ウェルカムクラスに入学するには、できるのなら、

  • 10歳まで日本で教育を受けて、日本語を確立する
  • 英語圏に3年親子留学をする
  • その後、13歳前後でドイツに移行

このようなパターンが良いかと考えています。このパターンだと、日本語、英語を積み重ねていますので、ドイツでもスムーズに進んで行くことができます。

いずれ、ギムナジウムでもケンブリッジ英語試験C1のための選択授業がありますので、英語圏での親子留学3年くらいで英語でエッセイが書けるレベルをもって、ドイツに移行することをおすすめします。

 

ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を基準とした比較
CEFR ケンブリッジ英語検定
(一般および高等教育)
ケンブリッジ英語検定
(ビジネス)
IELTS[12] Linguaskill
Business
TOEFL
(iBT)[13]
実用英語技能検定[14]
C2 C2 Proficiency   8.5~9.0 90~100    
C1 C1 Advanced C1 Business Higer 7.0~8.0 75~89 95以上 1級
B2 B2 First B2 Business Vantage 5.5~6.5 60~74 72~94 準1級
B1 B1 Preliminary B1 Business Preliminary 4.0~5.0 40~59 42~71 2級
A2 A2 Key     20~39   準2級
A1       10~19   3級

 

出典:ウィキペディア ケンブリッジ大学英語検定機構

 

  • この記事を書いた人
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添田衣織 そえだいおり

2011年からの親子留学も14年目。EU永住権も取得、子供も成人して、本格的な移住の境地になっているところです。海外移住は10年、20年と積み重ねていくものなのですね!新しい挑戦には、いつも困難がつきまといますが、それをさらに乗り越えて・・。穏やかに、そして躍動的にチャレンジしていきましょう。

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