ドイツ・ベルリン移住は、子供の将来に適しているか?ベルリンの教育とベルリンの大学から考察してみる。
ドイツ国内には、140もの大学があるそうです。これは、有料である私立大学を含めて、また、専門大学も含めてだと思います。
140ものドイツの大学から、エクセレントイニシアティブである、11の良い大学をピックアップしているウィキペディアを見つけましたので、こちらに記します。
Winners: Future Concept 2012
Out of the 140 universities in Germany 11 universities were chosen, among them five new winners (HU Berlin, University of Bremen, University of Cologne, TU Dresden, University of Tübingen) and six title holders: RWTH Aachen, FU Berlin, Heidelberg University, University of Konstanz, LMU Munich, and Technical University of Munich. These universities are commonly referred to by the media as "elite universities".[2][3] As in 2006 and 2007, also other universities were awarded for special clusters of excellence and renowned graduate schools.
こちらを見る限り、2012年のものですが、ベルリンにある、ベルリン自由大学とフンボルト大学が両方含まれています。
ベルリンには、もうひとつ、ベルリン工科大学もあります。こちらも、世界ランキングでは、200位以内に入っていますので。
(興味深いことに、経済学部がベルリン工科大学に入っているんですね・・海外では経済学部は、理系の範疇だそうです・・確かに、数学が必要ですしね・・日本とモノの見方が違いますね・・)
よくドイツ国内でドイツ人と国際結婚されている方などは、ベルリンの教育はのんびりしている・・ということをおっしゃっている方が多いんですね。
実際に、語学学校で一緒だった、シンガポール人のママ(ご主人はドイツ人)も、ベルリンの教育は、他の州に比べてのんびりしているなどと言っていました。(ご主人は、ビールスフェルド出身でハンブルグ大学卒)
ドイツ人のご主人たちの共通認識かもしれません・・しかし、時代は動いていて、これらの情報は、今の40代、50代の方たちが大学生だったころの共通認識ではないでしょうか・・・
確かに、ベルリンは壁があった時代、壁が崩壊して、西と東が合併した時代を経ていますので、混乱状態にあったと思います。しかし、ベルリンの壁が崩壊して30年になりますので、時代は刻々と変化しています。
また、教育は、ドイツの州ごとに管轄していますので、ミュンヘン、デユッセルドルフの学校制度とベルリンの学校制度とも違うのです。
ドイツの中では、ミュンヘンの教育レベルが一番高いと言われています。競争も激化しているということです。ミュンヘンのアビトウーア(高校卒業試験)が一番大変だとも聞いています。
ミュンヘン工科大学などは、入学するのも大変だと聞いています。
では、ベルリンの教育などは、どうなのでしょうか?
私が今、感じていることは、確かに、ミュンヘンから比べると、ベルリンの教育はのんびりしているかもしれませんが、
今後、将来的には、伸びていくのではないか・・という直感があります。
ベルリンは首都ですし、激動の時代を30年進んできて、やっと落ち着いて、これから、学校なども首位になってくると思うのです。
家賃も年々高騰して、人も集まってきて、これからは、家探しも大変なことになりそうな予感もあります。それも少し、困るんですけどね・・
ですので、早めのドイツ・ベルリン親子移住して、ベルリンをよく知っておくことは、今後大事になってくると思います。
ドイツベルリンのアビトウーア試験について
ドイツの教育については、ドイツの各州で違いますので、アビトウーア試験でも州によって試験科目が違うようです。
ドイツでは、学校教育制度が州で違うので、ブログやサイトでもごちゃごちゃに書かれていることが多いですね。
アビトウーアは、ギムナジウムの12年生で受けます。
ゼクンダールシューレでは、13年生にアビトウーアを受けます。
ゼクンダールシューレからでも、大学に行くことができるのです。
働きながら、夜間のアーベントギムナジウムからも大学に行くことができます。
(ゼクンダールシューレという呼び名が、ベルリンだけで使用されているのかどうかは、わかりません。)
ベルリンでは、10歳、5年生からギムナジウムに行く生徒もいますし、7年生からギムナジウムに行く生徒もいます。
(7年生は、日本の中学1年生です)
アビトゥーア(ドイツ語: Abitur)は、元々ラテン語: examen abiturium (試験+去ること=卒業試験)から派生した語で、ドイツ語圏で、その省略形「アビ」ドイツ語: Abiと共に次の意味で使用されている。ドイツ・フィンランドにおいて、国内およびヨーロッパ各国での「大学へ進学するための資格試験」である。これらの国では、この試験が中等教育(secondary school)修了時に高等教育機関への入学資格試験として実施されている。従って日本や米国の高校卒業資格と同様の機能も有するが、この試験に一度合格していれば、一度も大学受験を必要としないという点で、本質的な役割が違っている。全ての大学に入れる共通一次試験と考えたほうがよりその姿を捉えている。この試験に合格すると、ギムナジウムの成績と組み合わせて、Zeugnis der Allgemeinen Hochschulreife、略して「アビツォイグニス」と呼ばれる「一般大学教育を受ける資格証書」を修得でき、生徒は、その点数によって規定される範囲内の好きな大学を選んで自由に進学できる。
つまり、アビトウーア試験は、ドイツの統一テストではないんですね・・
州ごと、学校ごとに行われているという・・それに学校での毎日の点数の配分が高いですので。
ベルリンでは、900点満点のうち、600点が学校の日頃の授業の評価になります。
残りの300点を選択科目の5教科で60点ずつ配分しています。
ベルリンのアビトウーア科目は5教科です。
ポイント
- ドイツ語か数学から1つ以上選択する
- 外国語の科目を1つ以上選択する(英語、フランス語、スペイン語など。日本語もありますが・・)
- 自然科学科目から1つ以上選択する(生物、化学、物理などから1つ)
- 社会科目から1つ以上選択する(歴史、地理、経済、哲学などから1つ)
- スポーツ、音楽、アート、情報などを選択してもよい。
- 口頭試験、プレゼン試験の科目を1つ選ぶ(どれでもよい)
- 5科目のうち、2教科は発展レベル、3教科は基礎レベル
このような感じですので、自分で点数の取りやすい科目を選びます。
また、大学の学部で必要な科目を選択します。医学、薬学でしたら、生物化学は必修などがあります。
11年生、12年生は、アビトウーアの科目とスポーツの授業だけになります。
上記のポイントを見ていくと、日本人の子供さんがドイツ親子移住して、アビトウアの試験科目を選択することを考えると、
- 数学と英語が得意な方が有利である
ということがわかります。